ITC-Pro東京の代表を含む、有志メンバー6名は、合同会議アクララールの主催するTOC研修に参加しました!
TOC(制約理論)、ボトルネックなどの言葉は聞いたことがあり、かなり前に『ザ・ゴール』の黄色い本は読んだ記憶はあるのですが、さて、何だったかな?
ボトルネックのところで仕事が詰まっちゃうんだよね、位のゆるい理解しかありません。
とりあえず研修前に『ザ・ゴール(コミック版)』を読んで予習、ドキドキしながら研修へ。
研修は講義もありますが、ゲームを主体にしてTOCを体感する形式です。
■講義 TOCとは?
■TOC第1ゲーム 「生産能力のバランスの取れた会社」 ⇒ 危険水域
■昼食
■TOC第2ゲーム 「投資をした会社(生産能力がアンバランスな工場)」
⇒ 赤字企業
■TOC第3ゲーム 「TOC/DBRを導入した会社」 ⇒ 普通企業
■TOC第4ゲーム 「バッファを味方に付けた会社(リードタイム短縮で売上UP)」 ⇒ 優良企業
2日目
■前日の振返り
■TOC事例・マルチタスクゲーム
■昼食
■TOC第5ゲーム 「ボトルネックが移動する会社」 ⇒ 優良企業
■実践・模造紙会議、発表会 ビジネスフロー作成・分析実習
■まとめの講義・感想文作成
(参照:(同)アクララール TOC研修、⇒で示したxx企業は私たちのゲーム結果)
ゲームのやり方
ゲームはサイコロとチップをつかって行います。全6工程で、1人1工程を担当します。全員がチップを4枚ずつ持ち、出たサイコロの目の分だけ、前工程からチップをもらいます。これが自工程の生産能力になりります。これを1カ月(20日間)続けます。
第1ゲーム「生産能力のバランスの取れた会社」
第1ゲームは完全にバランスのとれた工場なので、ボトルネック工程はありません。
ただし、①依存的事象(自工程は前工程の生産能力に依存)、②統計的変動(サイコロの目はランダムに出るので、生産能力は日によってバラツキが生じる)は存在します。
さて結果は?というと、なぜか「統計的変動」が激しく、第1工程の仕入担当は大きなサイコロの目ばかりを出し、第2工程では小さなサイコロの目しか出ず、前半の工程に仕掛品が滞留しました。
その結果、残業をして納品することになり、更に、在庫が増加して「危険水域」の企業になってしまいました。
『ザ・ゴール(コミック版)』の中での、ジョナのセリフ、「バランスのとれた工場に近づけば近づくほど、工場は倒産に近づくからなんだ。」を地で行ったわけです。
ゲームが終わると、『TOC会計表』に結果を書き込みます。
第2ゲーム以降
第2ゲームではいよいよボトルネック工程が登場します。
その結果、ITC-Pro東京は「赤字企業」に転落し、倒産も視野に入ってきました。マズイ。
第3ゲームで、TOC理論の『ドラム・バッファー・ロープ』=ボトルネックのペースに合わせて資材をタイミングよく投入する、を導入した成果が上がり、「普通企業」まで浮上、更に第4ゲームではリードタイム短縮で売上増を図ることができ、見事「優良企業」まで到達することができました。ここで第一日目が終了です。
NASAワーク:番外編
NASAワークはコンセンサスゲームの1つで、グループで話し合うことによってコンセンサスを形成するゲームです。多数決ではなく話し合いで、全員が納得できる結論を得ることを目的としています。
設定は、宇宙船の故障で月面に待っている母船から200km離れた場所に不時着してしまった宇宙飛行士です。手元に残った15のアイテムに各自生存に必要な優先順位をつけ、その後にグループで話し合いを行い、優先順位を決定するゲームです。
第5ゲーム
第5ゲームはルールがやや複雑になります。ボトルネック工程が毎日ランダムに移動します。また需要が毎日変動し、サイコロの目分だけ出荷します。最終工程は、事前に決めた状況に陥ったら、アラームをあげます。
これまでの4ゲームで得た知識を活かしてみんなで戦略を立て、損益分岐点比率=63の、あと一歩で超優良企業になりました。ということで、ITC-Pro東京はゲームが進むにつれてドンドン成長しました。
感想
『ザ・ゴール』を読めば、TOC(制約理論)を理解することはそれほど難しくありません。分かりやすい本なので、ビジネス経験のある方なら、なるほど と納得されるはずです。さらに、コミック版であればもっと読みやすく、1,2時間で読むことができます。
しかし、研修でゲームを体験すると、TOC(制約理論)を体感することが出来ます。これは本を読んだだけでは決して得られないような、身をもってTOCを知るという体験です。
第2ゲームではボトルネック工程の前工程にうず高くチップが積みあがりました。第4ゲームでは在庫をどこに持つか、というのも考えどころです。
成果
『ザ・ゴール(コミック版)』の中で、ジョナの「バッチサイズを半分にする」というアドバイスがありました。また、研修中に「マルチタスクゲーム」を体験して、マルチタスクはトータル時間が増えるということが分かりました。
研修参加後、一部の参加者の仕事が見事にスピードアップしました。もう1ヶ月も溜め込んでいた仕事が、あっという間に完了です。
このまま実践が継続すれば、ITC-Pro東京は優良企業 間違いなしです。
みなさんもTOC(制約理論)を体感して優良企業を目指してみませんか?
きっと何かが変わるはず!きっと誰かが変わるはず!
■余裕は最後に持つ(最初が肝心・少し早めに手を打つ)
■大きな山は小さく崩す
■選択(廃棄)が先、集中は後(選択と集中)
■何をやってもダメならば、「環境整備」に徹する
私たちが参加したのはこちらのTOC研修です↓
合同会社アクララール TOC研修
この研修は株式会社ソフトパワー研究所方式で実施されています。